株式会社の設立費用を完全解説【2026年版】登録免許税から代行費まで

株式会社の設立費用を完全解説【2026年版】登録免許税から代行費まで | Photo by Leeloo The First on Pexels 会社設立の手続き

株式会社を設立しようと考えたとき、最初に気になるのが「いくらかかるのか」という点ではないでしょうか。筆者が初めて株式会社を設立した際も、費用の内訳が複雑で、思っていたより多くの項目があることに驚きました。

この記事では、2026年最新の法定費用から、実際に必要になる諸経費、さらには代行サービスを使った場合の費用まで、株式会社設立にかかる費用を全て解説します。

この記事でわかること

  • 株式会社設立に必要な法定費用の完全内訳(登録免許税・定款認証費用など)
  • 電子定款と紙定款の費用差4万円の詳細と選び方
  • 自分で設立する場合と代行サービスを使う場合の総額比較

株式会社の設立費用は最低いくら必要?

結論から言うと、株式会社を設立するには最低20万2,000円の法定費用が必要です。ただし、これはあくまで「最低限」の金額であり、実際にはさらに追加費用がかかります。

筆者が2023年に株式会社を設立した際は、電子定款を利用したため紙の印紙代4万円を節約できましたが、それでも合計で約25万円の費用がかかりました。

法定費用の基本内訳

項目 金額 備考
定款用収入印紙代 40,000円 電子定款なら不要
定款認証手数料 30,000〜50,000円 資本金額により変動
定款謄本代 約2,000円 1ページ250円×枚数
登録免許税 150,000円 資本金×0.7%または15万円の高い方
合計(紙定款) 222,000円〜 資本金1,000万円未満の場合
合計(電子定款) 182,000円〜 印紙代4万円が不要

ポイント:電子定款を利用することで4万円節約できますが、個人で電子定款を作成するにはICカードリーダーやPDF作成ソフトが必要になります。多くの起業家は代行サービスを利用して電子定款のメリットを享受しています。

株式会社設立費用の詳細を項目別に解説

1. 定款認証にかかる費用(約5万円〜7万円)

定款認証とは、公証人役場で会社の定款(会社のルールブック)を正式に認めてもらう手続きです。この手続きには以下の費用がかかります。

定款認証手数料(2026年基準)

  • 資本金100万円未満:30,000円
  • 資本金100万円以上300万円未満:40,000円
  • 資本金300万円以上:50,000円

筆者の会社は資本金300万円で設立したため、認証手数料は5万円でした。多くのスタートアップは資本金を300万円前後に設定するため、5万円を想定しておくとよいでしょう。

収入印紙代:40,000円(電子定款なら0円)

紙の定款を使用する場合、4万円分の収入印紙を貼る必要があります。しかし電子定款(PDFファイル)を使えば、この4万円は不要になります。

注意:個人で電子定款を作成する場合、Adobe Acrobat(有料版)やマイナンバーカード、ICカードリーダー(約3,000円)が必要です。初期投資を考えると、電子定款に対応した会社設立サービスを利用する方が結果的に安くなるケースが多いです。

2. 登録免許税(15万円〜)

登録免許税は、法務局で会社の登記をする際に国に納める税金です。株式会社の場合、以下のいずれか高い方の金額になります。

  • 資本金額 × 0.7%
  • 150,000円(最低金額)

資本金別の登録免許税

資本金 計算式 登録免許税
100万円 100万円×0.7%=7,000円 150,000円(最低額適用)
300万円 300万円×0.7%=21,000円 150,000円(最低額適用)
1,000万円 1,000万円×0.7%=70,000円 150,000円(最低額適用)
3,000万円 3,000万円×0.7%=210,000円 210,000円

資本金が約2,143万円を超えない限り、登録免許税は一律15万円と覚えておけば問題ありません。

3. その他の実費(約3万円〜10万円)

法定費用以外にも、実際の会社運営を始めるためには以下の費用が必要になります。

会社印鑑セット:5,000円〜30,000円

  • 代表印(実印)
  • 銀行印
  • 角印(社印)

筆者は印鑑本舗でチタン製の印鑑セットを購入し、約2万円かかりました。ネット通販なら5,000円程度から購入できますが、長く使うものなので、ある程度品質にこだわることをおすすめします。

印鑑証明書・登記簿謄本:各500円〜

会社設立後、銀行口座開設などで必要になります。法務局で取得する場合は1通500円、オンライン請求なら480円です。

資本金の払込:実質0円

資本金自体は会社のお金になるため「費用」ではありませんが、一時的に個人の口座から払い込む必要があります。

自分で設立 vs 専門家に依頼、費用はどう変わる?

株式会社設立には大きく分けて3つの方法があり、それぞれ費用が異なります。

パターン①:完全に自分で設立する場合

総額:約22万円〜26万円

  • 法定費用:22万2,000円(紙定款の場合)
  • 印鑑代:5,000円〜30,000円
  • その他諸経費:5,000円程度

メリットは費用を最小限に抑えられること。デメリットは手続きに時間がかかり(筆者の経験では約3週間)、書類の不備があると何度も役所に足を運ぶ必要がある点です。

注意:自分で設立する場合、定款は紙での作成になるため印紙代4万円が必要です。個人で電子定款を作成するのは技術的ハードルが高く、費用対効果が低いためおすすめしません。

パターン②:オンライン会社設立サービスを利用

総額:約18万円〜23万円(手数料0円のサービスを利用)

  • 法定費用:18万2,000円(電子定款で印紙代不要)
  • サービス利用料:0円〜5,000円
  • 印鑑代:5,000円〜30,000円

マネーフォワード会社設立やfreee会社設立などのサービスを使えば、電子定款に対応しているため印紙代4万円が不要になります。結果的に自分で設立するより安くなるケースが多いです。

筆者は2回目の会社設立でfreee会社設立を利用しましたが、フォームに沿って入力するだけで必要書類が自動生成され、設立までの期間が約1週間に短縮されました。

パターン③:司法書士・行政書士に依頼

総額:約28万円〜35万円

  • 法定費用:18万2,000円(電子定款)
  • 司法書士報酬:8万円〜15万円
  • 印鑑代:5,000円〜30,000円

メリットは法的なアドバイスも受けられること。許認可が必要な事業や複雑な株主構成の場合は専門家に依頼する価値があります。

設立方法 総費用 所要期間 おすすめの人
自分で設立(紙定款) 22万円〜26万円 2〜3週間 時間に余裕があり、費用を最小限にしたい人
オンラインサービス 18万円〜23万円 1〜2週間 コスパと時間効率を重視する人(最もおすすめ)
専門家に依頼 28万円〜35万円 1〜2週間 複雑な事業形態や法的アドバイスが必要な人

株式会社と合同会社、設立費用はどれくらい違う?

よく比較されるのが株式会社と合同会社の設立費用です。筆者は両方の会社形態で設立経験がありますが、費用面では合同会社が圧倒的に安いです。

項目 株式会社 合同会社 差額
定款認証手数料 30,000〜50,000円 0円(認証不要) ▲3〜5万円
定款用収入印紙 40,000円(電子定款なら0円) 40,000円(電子定款なら0円) 同額
登録免許税 150,000円 60,000円 ▲9万円
合計(電子定款) 180,000円〜200,000円 60,000円 ▲12〜14万円

合同会社は定款認証が不要で、登録免許税も6万円のため、株式会社より約12〜14万円安く設立できます

ポイント:「将来的に上場を目指す」「対外的な信用を重視する」場合は株式会社、「少人数で事業を始める」「初期費用を抑えたい」場合は合同会社が向いています。筆者は最初の事業は合同会社で始め、事業が軌道に乗ってから株式会社に組織変更しました。

会社設立後に継続的にかかる費用も考慮しよう

設立費用だけでなく、会社を維持するためのランニングコストも把握しておくことが重要です。

年間の維持費(目安)

  • 法人住民税(均等割):約7万円(東京23区の場合、資本金1,000万円以下)
  • 税理士顧問料:月額2万円〜5万円(年間24万円〜60万円)
  • 決算申告費用:10万円〜30万円(税理士に依頼する場合)
  • 社会保険料:役員報酬の約30%(経営者1名でも加入義務あり)

特に見落としがちなのが法人住民税の均等割です。これは赤字でも毎年支払う必要があります。筆者も設立1年目は売上がほとんどなかったのですが、7万円の納税義務があることを知り、驚いた記憶があります。

会社設立費用を抑える5つのコツ

実体験から、費用を抑えるための具体的な方法を紹介します。

1. 電子定款対応のオンラインサービスを利用する

印紙代4万円を節約できるため、手数料が数千円でも結果的に安くなります。マネーフォワード会社設立やfreee会社設立は手数料0円で電子定款に対応しており、最もコストパフォーマンスが高い選択肢です。

2. 資本金は必要最小限に設定する

資本金が2,143万円を超えると登録免許税が上がります。また、資本金1,000万円未満なら設立初年度の消費税が免除される可能性があるため、多くの起業家は300万円〜500万円程度に設定しています。

3. 印鑑はネット通販で購入する

店舗で購入すると3万円以上することもありますが、ネット通販なら同等品質で5,000円〜1万円程度で購入できます。

4. 会社設立freeeやマネーフォワードのキャンペーンを活用

各サービスは定期的にキャンペーンを実施しており、会計ソフトの割引や無料期間が付くことがあります。筆者はfreeeのキャンペーン期間中に設立し、3ヶ月分の会計ソフト代(約9,000円)が無料になりました。

5. 事業目的は後から追加できることを知っておく

事業目的を多く書きすぎると定款のページ数が増え、謄本代が高くなります。最初は主要な事業だけに絞り、必要に応じて後から追加する方が経済的です(追加の際は登録免許税3万円が必要)。

よくある質問

Q. 資本金1円でも株式会社は設立できますか?費用はどうなりますか?

A. 法律上は資本金1円でも設立可能です。ただし登録免許税は最低15万円かかるため、総費用は変わりません。また資本金が少なすぎると銀行口座開設や融資審査で不利になるため、実務上は100万円〜300万円程度が推奨されます。筆者の周囲でも資本金1円で設立したケースは見たことがありません。

Q. 会社設立の費用は経費にできますか?

A. 設立費用は「創立費」として繰延資産に計上し、5年間で償却することができます。具体的には、定款認証費用・登録免許税・司法書士報酬などが該当します。ただし資本金は経費ではなく資本として扱われます。税理士に相談して適切に処理することをおすすめします。

Q. 会社設立代行サービスと司法書士、どちらに依頼すべきですか?

A. 一般的なケースならオンライン会社設立サービス(freee・マネーフォワードなど)が費用面で有利です。費用は18万円程度で済みます。一方、許認可が必要な事業(建設業・飲食業など)、複雑な株主構成、外国人が役員になるケースなどは、司法書士に依頼する方が安心です(費用は28万円〜)。筆者は1社目は司法書士、2社目はfreeeを利用しましたが、シンプルな構成なら確実にオンラインサービスがおすすめです。

まとめ:株式会社設立費用の全体像を把握して賢く起業しよう

株式会社の設立費用をまとめると以下のようになります。

株式会社設立費用の要点

  • 最低限必要な法定費用は約20万円(電子定款なら約18万円)
  • 登録免許税15万円は必ず必要、定款認証費用は資本金額で変動
  • 電子定款を使えば印紙代4万円が不要になる
  • オンライン会社設立サービスを使うのが最もコスパが良い(総額18万円〜23万円)
  • 合同会社なら株式会社より12〜14万円安く設立可能

筆者の経験から言えば、初めての会社設立なら絶対にオンラインサービスを利用すべきです。自分で設立しようとして書類の不備で何度も役所に行く時間と労力を考えれば、手数料0円で電子定款に対応しているサービスを使う方が圧倒的に効率的です。

これから起業される方は、設立費用だけでなく年間の維持費(最低でも年間30万円〜)も考慮して、資金計画を立てることをおすすめします。会社設立は人生の大きな一歩です。費用面での不安を解消して、自信を持ってスタートを切ってください。

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