会社設立後にやること完全チェックリスト【2026年最新版】

会社設立後にやること完全チェックリスト【2026年最新版】 | Photo by RDNE Stock project on Pexels 会社設立の手続き

会社設立おめでとうございます!登記が完了してホッとしたのも束の間、実は会社設立後こそが本当の勝負です。税務署への届出、社会保険の手続き、銀行口座の開設など、やるべきことが山積みになっています。

筆者は株式会社と合同会社の両方を設立した経験がありますが、特に最初の会社設立時は「何から手をつければいいのか」と途方に暮れました。期限を過ぎると青色申告が受けられなくなるなど、知らないと損をする手続きも多数あります。

この記事では、会社設立後にやるべきことを優先度順・時系列でまとめました。チェックリストとして活用していただければ幸いです。

会社設立後の手続き全体スケジュール

まず全体像を把握しましょう。会社設立後の手続きは期限によって3つのフェーズに分けられます。

期限 主な手続き 提出先
設立後すぐ 印鑑作成、法人口座開設、法人用クレジットカード作成 各種業者・金融機関
設立後2週間以内 健康保険・厚生年金の加入届 年金事務所
設立後3ヶ月以内 青色申告承認申請書、給与支払事務所開設届など 税務署・都道府県税事務所

【重要】特に税務署への「青色申告承認申請書」は、設立後3ヶ月以内または最初の事業年度終了日のいずれか早い日が期限です。これを逃すと初年度の節税メリットが受けられません。

【優先度:高】設立直後にやるべきこと

1. 法人印鑑の作成

登記時に印鑑証明を取得するため、すでに会社実印は作成済みのはずですが、業務を始めるには以下の3点セットが必要です。

  • 会社実印(代表者印):登記済み
  • 銀行印:法人口座開設に必須
  • 角印:請求書・領収書などに使用

筆者が合同会社設立時に利用したのは、納期が早く品質も良好なオンライン印鑑サービスでした。実店舗より3〜5割安く、最短即日発送に対応しているサービスもあります。

費用目安:印鑑3点セット10,000円〜25,000円(素材により変動)

2. 法人口座の開設

個人口座と法人口座を分けることは、税務上も信用上も必須です。ただし、近年は審査が厳しくなっており、特に設立直後の会社は口座開設を断られるケースも増えています。

開設しやすい銀行の選び方:

  • ネット銀行は比較的審査が緩やか(GMOあおぞらネット銀行、住信SBIネット銀行など)
  • メガバンクは審査が厳しいが、対外的な信用度は高い
  • 地方銀行・信用金庫は地域性重視で審査してくれる

筆者の株式会社では三菱UFJ銀行に申し込んだところ、事業計画書の提出を求められ、面談後も3週間待たされました。一方、合同会社ではGMOあおぞらネット銀行を選び、オンライン完結で1週間程度で開設できました。

必要書類:

  • 登記事項証明書(履歴事項全部証明書)
  • 印鑑証明書
  • 代表者の本人確認書類
  • 事業内容がわかる資料(ホームページ、パンフレットなど)

3. 法人用クレジットカードの作成

経費精算を効率化するため、法人カードの作成をおすすめします。設立直後は限度額が低い(30〜50万円)ことが多いですが、利用実績を積めば徐々に上がります。

個人カードで経費を立て替えると、仕訳作業が煩雑になります。最初から法人カードを使うことで、会計ソフトとの連携もスムーズです。

【期限:14日以内】社会保険関連の届出

従業員を雇用する・しないに関わらず、法人は社会保険への加入が義務です。代表者1人の会社でも加入が必要で、これを怠ると罰則があります。

年金事務所への届出

会社設立後5日以内が正式な期限ですが、実務上は14日以内を目安に手続きします。

提出書類:

  1. 健康保険・厚生年金保険 新規適用届
  2. 健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届(役員・従業員全員分)
  3. 健康保険 被扶養者(異動)届(扶養家族がいる場合)

登記事項証明書と法人番号指定通知書のコピーを添付して、管轄の年金事務所に提出します。

筆者の経験:年金事務所の窓口は平日のみで混雑していることが多いため、郵送での提出も可能です。筆者は2社目の設立時に郵送を利用し、窓口待ち時間を節約できました。

労働保険の手続き(従業員を雇用する場合)

従業員を1人でも雇用する場合は、労働保険(労災保険・雇用保険)への加入も必要です。

  • 労災保険:労働基準監督署に「労働保険 保険関係成立届」を提出(雇用から10日以内)
  • 雇用保険:ハローワークに「雇用保険 適用事業所設置届」を提出(雇用から10日以内)

【期限:3ヶ月以内】税務署・都道府県への届出

ここが最も重要なセクションです。期限を守らないと節税機会を逃すことになります。

税務署への届出書類一覧

書類名 期限 重要度
法人設立届出書 設立後2ヶ月以内 ★★★
青色申告承認申請書 設立後3ヶ月または事業年度終了日の早い方 ★★★
給与支払事務所等の開設届出書 開設後1ヶ月以内 ★★★
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 任意(提出した月の翌月から適用) ★★☆
棚卸資産の評価方法の届出書 最初の確定申告期限まで ★☆☆
減価償却資産の償却方法の届出書 最初の確定申告期限まで ★☆☆

【最重要】青色申告承認申請書について
この書類を期限内に提出しないと、初年度は白色申告となり、欠損金の繰越控除(最大10年)や各種特別償却が受けられません。筆者の知人は期限を1日過ぎて提出し、初年度の赤字を繰り越せず大きな損失を被りました。

都道府県・市町村への届出

税務署だけでなく、地方税の届出も忘れずに行います。

  • 都道府県税事務所:法人設立届出書(設立後1ヶ月以内が多い)
  • 市町村役場:法人設立届出書(自治体によって期限が異なる)

提出先や期限は自治体によって異なるため、事前に確認が必要です。東京23区の場合は都税事務所のみで、区役所への提出は不要です。

会計ソフトの導入は必須

法人の会計処理は個人事業主より複雑です。特に以下の点で専門知識が必要になります。

  • 複式簿記による記帳義務
  • 決算書の作成(貸借対照表・損益計算書など)
  • 法人税申告書の作成
  • 消費税申告(課税事業者の場合)

筆者は最初の会社設立時、Excelで自己流の帳簿をつけていましたが、税理士から「これでは青色申告の要件を満たしていない」と指摘され、急遽会計ソフトを導入しました。

おすすめの会計ソフト

現在主流なのはクラウド型の会計ソフトです。筆者が両社とも実際に使用した経験から比較します。

項目 freee マネーフォワード
初心者向け ◎(簿記知識不要) ○(やや簿記知識必要)
料金(年額) 23,760円〜 35,760円〜
銀行連携数 3,600以上 3,500以上
スマホアプリ
サポート チャット・メール チャット・メール・電話

筆者の使い分け:

  • freee:合同会社で使用。簿記の知識がなくても直感的に操作でき、スマホアプリでレシート撮影→自動仕訳が便利
  • マネーフォワード:株式会社で使用。従来の会計ソフトに近いUIで、税理士との連携がスムーズ

どちらも無料トライアル期間があるため、両方試してから決めることをおすすめします。特にfreeeは30日間、マネーフォワードは1ヶ月間無料で使えます。

その他の重要手続き

ホームページ・名刺の作成

法人口座開設の審査では「事業実態」が確認されます。最低限のホームページは必須と考えてください。

筆者の経験では、会社概要・事業内容・連絡先が記載された1ページだけのサイトでも十分です。WordPress等で自作するか、制作費3〜5万円程度の格安サービスを利用しましょう。

助成金・補助金の検討

会社設立直後は各種助成金・補助金の申請チャンスです。

  • 創業助成金:東京都など自治体が実施(最大300万円)
  • 小規模事業者持続化補助金:販路開拓費用の2/3補助(最大50万円)
  • IT導入補助金:会計ソフト等の導入費用補助(最大450万円)
  • キャリアアップ助成金:従業員雇用時(最大72万円/人)

申請には事業計画書や経費の証明が必要なため、早めに情報収集を始めましょう。

許認可の確認

業種によっては許認可が必要です。無許可営業は罰則の対象となります。

  • 飲食業:食品衛生法に基づく営業許可
  • 建設業:建設業許可(500万円以上の工事を受注する場合)
  • 人材派遣業:労働者派遣事業許可
  • 古物商:古物商許可(中古品売買)
  • 不動産業:宅地建物取引業免許

許可取得には1〜3ヶ月かかることが多いため、事業開始前に余裕を持って申請してください。

会社設立後のチェックリスト【保存版】

最後に、すべての手続きをチェックリスト形式でまとめます。印刷して壁に貼っておくことをおすすめします。

□ 設立直後(優先度:高)

  • □ 法人印鑑3点セット作成
  • □ 登記事項証明書取得(3〜5通)
  • □ 印鑑証明書取得(3〜5通)
  • □ 法人口座開設申し込み
  • □ 法人用クレジットカード申し込み
  • □ 会計ソフト導入・初期設定
  • □ ホームページ開設
  • □ 名刺作成

□ 設立後14日以内

  • □ 健康保険・厚生年金保険 新規適用届(年金事務所)
  • □ 健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届(年金事務所)
  • □ 健康保険 被扶養者届(該当者がいる場合)

□ 設立後1〜2ヶ月以内

  • □ 法人設立届出書(税務署)
  • □ 法人設立届出書(都道府県税事務所)
  • □ 法人設立届出書(市町村役場)
  • □ 給与支払事務所等の開設届出書(税務署)
  • □ 源泉所得税の納期の特例申請書(税務署・任意)

□ 設立後3ヶ月以内(最重要)

  • □ 青色申告承認申請書(税務署)
  • □ 棚卸資産の評価方法届出書(税務署・任意)
  • □ 減価償却資産の償却方法届出書(税務署・任意)

□ 従業員雇用時(該当する場合)

  • □ 労働保険 保険関係成立届(労働基準監督署・雇用後10日以内)
  • □ 労働保険 概算保険料申告書(労働基準監督署・成立後50日以内)
  • □ 雇用保険 適用事業所設置届(ハローワーク・雇用後10日以内)
  • □ 雇用保険 被保険者資格取得届(ハローワーク・雇用後翌月10日まで)

□ その他(期限なし・推奨)

  • □ 許認可申請(該当業種の場合)
  • □ 助成金・補助金の情報収集
  • □ 税理士・社労士との顧問契約検討
  • □ 事業用携帯電話契約
  • □ オフィス用品・備品購入
  • □ 会社案内・パンフレット作成

まとめ:計画的に進めて事業に集中しよう

会社設立後の手続きは多岐にわたりますが、優先順位と期限を把握すれば計画的に進められます。

最優先事項3つ:

  1. 法人口座開設:事業資金の管理に必須。審査に時間がかかるため最優先で
  2. 青色申告承認申請書:期限厳守。節税効果が大きい
  3. 社会保険手続き:法律で義務付けられており、遅延すると罰則あり

筆者の経験から言えば、これらの手続きを税理士に丸投げせず、最低限の知識を持って自分で進めることをおすすめします。会社の仕組みを理解することが、経営者としての第一歩だからです。

とはいえ、本業に集中するため、会計処理は効率化すべきです。クラウド会計ソフトを導入すれば、銀行口座やクレジットカードと連携して自動で仕訳してくれるため、記帳作業が劇的に楽になります。

この記事のチェックリストを活用して、スムーズに事業をスタートさせてください。会社設立後の最初の数ヶ月は大変ですが、軌道に乗れば手続きはルーティン化します。今は一つずつ確実にクリアしていきましょう。

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